○○パーティ
飲酒ソリューションとしての○○パーティとして、鍋パ(鍋パーティ)や、たこパ(たこ焼きパーティ)などがある。暇で暇で仕方なく、何かにつけて酒を飲みたがる大学生などが頻繁に開催しているイメージだが、これらにもデメリットはある。第一は、合う酒と合わない酒があること。第二に、自宅で、等開催場所が限られることだ。ここで今回は、それらを一挙に解消してしまう新パーティを提案したい。その名も、燻製パーティである。
燻製パーティ(以下燻パ)とは、燻製を作りながら酒を飲んだり飲まなかったりするパーティである。
今年の春頃に、屋内で燻製をする方法をインターネットで目にしてしまってからというもの、燻製をしたいしたいと思い続けていた。夏休みに(11月に書いているが、8月の出来事なのだ!)ようやく友人と都合が合うタイミングがで出来たので、やってみることにした。
準備
今回参加したのは友人のSくんとMくん。もちろん本名のイニシャルを取っただけで別の意図はないし、Mくんとは以前コンビニの生ハムを食べ比べたりした仲だ。
まずはMくんと買い出しに。
燻製なんてやったこともないのでまずはホームセンターで道具を買う。
まずはダンボールの燻製キット。
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これを数百円でゲットした。以上。
これを買うと網もスモークウッドも1回分付いてくるので、網に食材を載せて火を着けて待つだけで燻製ができる。失敗しようがなく、素晴らしい。
今回はネットで見た台所で燻製を作る方法を試すために数十円の円網も買っておいた。
食材は燻製でよくあるもの、あまり見ないけど燻製にしたら美味しそうなものを基準に選ぶ。
結果、玉子、刺身用鮭、豚バラブロック、はんぺん、ホタテ、あさり、ウィンナー、チーズ、えりんぎ、ししゃもが揃う。最後にチャレンジ枠として、自分がバームクーヘンを、Mくんがうまい棒の納豆味、サラダ味、コンポタ味をチョイス。大丈夫かようまい棒。
自宅に帰ったらまずは下拵え。
鮭を切ったり
玉子を茹でたりする。
『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん』を見てゆでたまごは転がすべきだと学んでいたのに、鮭を切ったりしていて忘れたので上半分が半熟だし、茹で時間は適当だしで、完璧な出来だ。味は付けていない。
袋に入っているのはかつて豚バラブロックだった物体だ。生の豚肉は怖いし、味がちゃんと付くか怪しかったので、醤油やらでタレを作って少々置いた後に電子レンジで角煮的なものを作った。爆発した。
下に敷かれているキッチンペーパーはその名残である。この時、電子レンジの中は大変なことになっていた。
調理と味
Sくんも合流したので、まずは時間の掛かりそうな屋外のダンボールのほうから取り掛かる。
自宅ウッドデッキで例の箱を使って食材を燻す。
具体的な工程は食材を並べて蓋をしたら、下に猫の通用口みたいな扉があるので、そこに火の付いたスモークウッドを放り込むだけ。ちなみに、スモークウッドを載せるアルミ皿も入っているので本当に何も用意しなくていい。ただし、リアルアウトドア環境や、オール電化のご家庭の場合は着火用のライター等を忘れないこと。
今回右上にあさりを用意しているが、皿に入れていてちゃんと燻されるのか、チーズが溶けないかが心配だ。
こちらの燻し時間は30分~45分くらい掛かるので、煙が出たのを確認して屋内編を仕込みに行く。
これが台所で、なおかつスモークウッドなしで燻製を作るためのタネだ。
お茶っ葉と砂糖だ。レシピはインターネットで見たが、完全に忘れていたし、そもそも計量という概念が欠落した人間なので、適当な量を盛った。
この上に食材を並べて弱火で待てばいい感じに燻されて燻製が出来上がるらしい。
こちらもだいたい同じ構成で食材を並べて着火。
IH調理器でもちゃんとできるのだろうか。そもそもこれは空焚きになるのではないだろうか。IHで空焚きしてもいいのだろうか。などの不安要素がありながらも煙が上がり出したので全て良しとした。
こちらは弱火とは言え安定した火力があるので先に出来上がった。
思いの外綺麗に色づいた。香ばしいようなやっぱりお茶のような匂いが蓋を開けた瞬間から漂ってくる。
ここで注目してほしいのは、フライパンが変わっていることだ。
最初のは空焚き出来ないタイプだったらしく、底がベコベコに波打ってしまった。この燻製は「母さんごめん燻製」と名付けた。皆さんも鍋底や家庭に波風を立たせないよう気をつけてほしい。
食べてみると、実際に燻製らしい風味がある。火力と時間のせいで鮭がスモークサーモンと言うよりも焼き鮭になっていたのが残念だった。どこかお茶らしい香りもするし、この辺りがいろいろなチップが売られている理由なのだろうと思った。ちょっとお茶っ葉を入れすぎたのか辛みがあった。
この中では、はんぺん、チーズ、ウィンナー辺りが美味しかった。加工肉を加工したら美味しくなったので燻製を別のチップで燻製すると美味しくなる説が立ち上がってきた。今後確かめていきたい。
次に仕込んだのがこれ。1回目が出来た後すぐ皿に出して次を仕込めば、ダンボールのほうが1回燻し上がる前に2回できる。
先程の反省を活かし、お茶っ葉と燻し時間を減らした所、色づきはそれほどでもないが、味はマイルドで食べやすくなった。超高速でPDCAサイクルを回している感じがして自尊心に良い。
玉子を割ると、白身の端の方が茶色く色づいていて見た目にも満足感があった。半熟の玉子となかなかマッチした風味があった。今回新登場のししゃもとエリンギもなかなか美味しい。
ただ、普段食べられる燻製のほうが美味しい気がしたので、定番チップの力はやはりすごい。
ここで、帰ってきたお母様にカセットコンロを使って外でやるように言われたので、次のセットは外で行うことにした。フライパンを弁償する旨も抜かりなく伝えておいた。
今頃出来上がっていたはずのダンボールのほうは、ウッドの火が消えていて全然いぶされていないことが判明したので、カセットコンロの火でこれでもかと言うくらいに着火してリセットとなった。皆は気をつけてね。
カセットコンロでゆっくりと弱火で燻したのがこれ。
全体的に黒い。右下のきのこ達が、なんかモザイクをかけなきゃいけないような感じになってしまった。弱火で時間も短くしたのだが、蓋で外から様子の見えないため、加減がわからず真っ黒にしてしまった。
味は、とても辛い。体積が大きいものほど、中の余り味の染みていない部分が大きいのでマイルドになり、相対的に美味しく感じた。
ようやく出来たダンボール燻製。色が薄いように見えるが…
完璧です!下側はきちんと色が付いており、我々のイメージしていた燻製が完成した。
口に運べば桜チップのほの甘い香りが広がる。甘みのある香りなので、食材によって合う合わないがありそうだし、そのあたりの使い分けによって更なる燻製体験が味わえるのだろう。
角煮は残念ながらあまり味が染みていなかった。この辺りは時間をかけて準備をする必要がありそうだ。
左下は我が家の冷凍庫から出現した〆鯖だ。燻製と共につまみとして食していたものを燻してみたが、意外に悪くないと感じた。
さて最後はチャレンジ枠のお菓子達。
まあ、見た目は黄色い。
三等分になったバームクーヘンの下敷きになった筒状の物体がうまい棒だ。
まずはバームクーヘン。砂糖分が溶けて再凝固したのか元からなのか、砂糖の粒感が高まっている気がする。バームクーヘンの柔らかい甘みに桜の甘い香りが加わって旨味が増している。
うまい棒のサラダ、コンポタ、納豆味、これらはどうか。サラダ味はなんというか普通に美味しくて特に言うことはなかった。コンポタ味は完全にそういう別の駄菓子としてありそうなレベル。やおきんさん、どうですか?
SくんMくんがうまいうまいと言う納豆味を半信半疑ながら食べてみるとこれが本当にうまい。うまいんだけどいかんせん3ヶ月前の出来事なので、どう美味かったかを忘れてしまった。皆さん自分の舌で味わってほしい。
まとめ
適当に投げたところで、飲酒ソリューションと言いつつ酒について書いていないことに気づいた。
今回用意した酒はビール、焼酎、日本酒の3種でMくんは専らビール。日本酒道楽のSくんは日本酒のみ。下戸の自分は、貰い物の焼酎の水割りを飲んで終了となんとも情けない状態だった。
しかし、無限につまみが出来上がってくる高揚感はなんとも堪らず、そのつまみも自分のさじ加減ひとつでどの酒にも対応できるので、燻製はやはり万能と言える。
うまいうまい言ってるけど本当に美味いのかよ、とお思いの皆さん!
SくんとMくんが、本心はどうあれ美味い美味いと言いながら飲んで食って、互いの労働環境について語らっていたのは本当です。ただ、僕が(これ滅茶苦茶辛いな…)と思いながら食べていた、カセットコンロで作った燻製も二人は美味いと言っていたので信憑性の程は各々で判断してほしい。
後日、テレビを見ていると、フライパンとスモークウッドを使って台所で燻製を作る番組が放送されていた。お茶っ葉を使って計量に四苦八苦しなくてもまともに燻製ができるらしい。しかも番組では調理時間の半分は火を止めて寝かせていた。弱火だから大丈夫だと、その時間フルに加熱し続けた我々の燻製がどうなったかは皆さんもご覧になったかと思う。これがインターネットの悲劇である。
皆は信頼できるレシピを見つけてほしい。
なんだかんだ言っても、スモークウッドを使った方は成功したので、皆さんもワンコインで桜チップ等を買って明日から燻製飲酒ライフを始めてほしい。
あと、今回は自宅ウッドデッキだったが、下のようなバッテリー駆動のBluetoothスピーカーがあれば屋外で好きな音楽を掛けて楽しむことが出来て最高なのになぁ。とスマートフォンの小さいスピーカーを音割れさせながら酒を飲んでいたので、提案しておきたい。
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