皆さんはGRADOというヘッドホンメーカーをご存知でしょうか。
ネットでは作りの素朴さから「民芸品」と親しみを込めて呼ばれていたりしますが、値段と音は本物。
ロックやクラブミュージック系には非常に合う、Hi-Fiというよりも音楽を気持ち良く聴くためのヘッドホンです。
ただ、GRADOヘッドホンのイヤパッドは発泡ウレタン、要はスポンジ素材でできていて、装着感は悪く、耳朶をゴリゴリと削って来ます。音と合わせて二重に耳でイッてしまいそう。
自分が使っているのはSR325isというモデルで、今は後継のSR325e(正規輸入品はまあまあ高いですね)が出ています。
こいつがまた抜けのいい音で、金属ハウジングの影響なのか透明感も兼ね備えていて気持ちが良い。
ただ、買ってから4,5年経った今、イヤパッドが大変なことに。
ウレタンが加水分解してボロボロになっています。
写真で机の上に黒い粒が落ちているのは、ヘッドホンを置いた時に落ちたイヤパッドだったものたちです。
こういうものには交換用イヤパッドというものが用意されていますが、お値段が高いです。先の文中リンクでの値段で4500円となっていて、超高級スポンジとしてテレビで紹介されそうなレベル。
ここで登場するのが他社製イヤパッド。
SennheiserのHD414という50年前のヘッドホンのイヤパッドが丁度ハマるという噂を耳にしたので、ヨドバシで買ってみました。1000円を切っていて、5回交換してやっと純正品と同じくらいのお値段。50年前の製品のオプションパーツを作り続けているゼンハイザーという会社はどうなっているんだろう。
届きました。
黄色いのがそれ。左のユニットに嵌めればチープ感が更に増したヘッドホンになります。
ただ普通に嵌めて聴いてみたところ、SR325isの一番の売りであるクリアな抜けのいい音が篭って感じたので、純正パッドのようにカットすることにしました。
大体真ん中を直径4cmくらいでカットすると、開口が塞がれず、純正パッドと同じくらいのサイズになります。
デザインナイフで切った物が上の写真。工作力の低さが伝わります。
嵌めてみましたが……まあポップにチェンジということで。
音は純正品と変わらず、耳朶をガサガサと擦ってダメージを与えに来るところも再現できています。ありがとうDr. Sennheiser。
結構満足したのでその日のうちにブログを書いていたら、途中で
おい!なんだこれは!ほぼ丸コピーだし、真ん中をカットする手間も要らないしでこれを知っていたらこっち買ってました!くやしい!
記事タイトルも「装着しよう!」とかノリノリで書いたのに若干萎えてきてるよ。
ネットを探してみると、GRADOのイヤパッドをアヒル型スポンジで作っているおじさんが現れたりするので、自分も功徳を積んだと思って黄色イヤパッドを愛用したいと思います。
次回は絶対切らなくていいやつ買うけど。