好奇心は鯖をも殺す

日記

横浜では虫が食える。

知っている人は知っている話だが、横浜では虫が食える。
間欠的にTwitterで微バズりしている珍獣屋という店だ。
基本的に好奇心ドリブンなので、面白いものが食べられそうで前々から気になっていたのだが、仲間内で「ヤギの金玉食いてぇ~」と言っていたら連れて行ってもらえることになった。

初対面の一人と共通の友人の3人で行く予定で、早めに行って中華街でもぶらつくかという話になっていた。しかし、顔繋ぎタスクを担っているはずの共通の友人が寝坊し、顔も知らぬ人間同士で合流しなければならなくなった。
地味に難易度が高いミッションかと思ったが、自分の服装が帽子から手袋、靴、上着まで青一色という、さながら林家ペーの2Pカラー状態だったので無事合流に成功した。相手もSkrillexを更にハードモードにしたような髪型だったので、林家一門に入らなくても会えたかもしれない。

2時間ほど散歩していると3人パーティーになっていたので店へ。なかなか予約が取れないというだけあって、その日も満席で、店の前でメニューなどを見ながら時間まで待つ。
店構えは至って普通だが、出てくる客が「今度はゴキブリ食べたいです!!」などと言って帰っていくのが異様だ。
カウンターに通されてもやはり普通の酒場にしか見えないが、壁にはウサギやラクダなどの哺乳類から、両生類、虫に至るまで個性的なメニューが掲げられている。
さて、珍獣屋に来たので珍獣を食べていくのだが、以下虫の画像等もあるので気をつけてほしい。

DSC_0575まずはヒグマ鍋。哺乳類の肉でわりと普通な見た目だ。
このヒグマの肉をさっと鍋にくぐらせて溶き卵で食べる。出汁の味もあるが、肉自体もなにか加工しているのかと思うくらいに旨味があり、非常に美味い。獣の臭みもなく、どう調理しても美味いタイプの肉だ。今後もチャンスが有れば積極的に食べたい。

 

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普通のうずらの卵に見えるが、これは殻ごと食べられるうずらの卵だ。
品種改良で殻が薄くなっているらしく、噛むとサクサクっと崩壊して、卵の中身が口内に漏れ出す。味は普通のうずらの卵だが、ごま油と塩、にんにくで味付けされており美味。
ただし、シェルから液体が出る感触や、その後殻を噛み砕く感触が駄目な人は居そうだ。

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こっちはヤギの金玉の刺し身。
生姜醤油で食べるのだが、なかなかクリーミーな食感でスルッと入ってくる。舌で捜索してみたが、精の香りはわからなかった。
ちなみに切られる前(もう切られているが)はこんな感じらしい。平家物語並の無常観が表出する。

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そしてウーパールーパー揚げ。
揚げられてもかわいいし、目が合います。
飼っていたウーパールーパーをアカハライモリと勘違いされておばあちゃんに捨てられたエピソードを聞きながら頭からかぶりつく。なかなか白身魚寄りの味で、具体的にいうとほぼシシャモの味。目隠ししてシシャモ、あるいはウーパールーパーを食べてみてほしい。

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今回一番の曲者、揚げられたトノサマバッタと蛾の幼虫。
一応「バッタにレモン掛けていい?」と訊いてみた。からあげレモン戦争が勃発するといけないので。バッタだけど。
バッタはまあ普通にスナック感覚で食べられて良い。バッタを食べると、以前長野で買って帰ったイナゴの佃煮をご飯にワンバウンドさせて食べたら脚だけご飯に残ってたのを思い出す。

そして蛾。これは幼虫とは言っているものの脚もなく蛹の趣を感じる。口に放り込んで噛むも、なかなかしっかりとした外装で、噛み切るどころか破るのにすらそれなりに力を必要とする。亀裂が入ると、そこからクリーミーなソースが出てくるが、お世辞にも美味いとは言い難く、どことなくケミカルな雰囲気。溢れる体液を飲み下した後も外皮は噛み切れずに口内に残っていたので飲み物で流し込む。
噛めば噛むほど(不味い)液体が出てくると、自然界で生きている姿が頭に浮かんでしまう。
左隣の席では噛み切れなさに苦しんでいて、右隣では吐きそうになっていた。

DSC_0581他にもいくつかのアニマルを食べ、腹が満たされたので、〆に名物の異物混入プリンを食す。
混入どころかどう見ても完全に表に出ている。
プリン部分は普通になめらかで美味しく、上の加熱されたミルワームたちはサクサクでかすかに甲殻類的な香ばしさがある。食感勝負という感じだ。
生ミルワームはクリーミーでピーナッツバター的な風味があって美味しいと各地で言われているので気になっていたのだが、生では提供できないとお店の人が残念そうにしていたのが印象的だった。

全体的に、エキセントリックな食材を使っているものの、料理として食べたときの味に気を使われているものが多く、大抵の人が楽しく食事ができそうなお店だった。虫が苦手なら哺乳類だけでもそれなりの種類が揃っているので、珍しアニマルたちが食べられる。
今回はゴキブリが売り切れで食べられなかったのが残念だが、次に来ることがあればオオグソクムシなどとあわせて食べてみたい。

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