私がアイドルになっても?
まさに憂き世と呼ぶに相応しい21世紀ジパング。この少子高齢社会では、将来の年金は減り、社会保障費は増え、ガチャは当たらない。仏の光すら見えぬこの末法の世の闇にも、微かに差し込む一筋の光があった。アイカツ!である。
このアニメでアイドルの高みを目指して努力を続ける少女たちを見ていると、疲労回復、睡眠の質の改善、自己肯定感やモチベーションの高まりなどの効能がある。女児アニメという文化があって本当に良かった。アイカツ!の衝撃についてはまた別の機会に書ければと思う。
このアイカツ!、そのままでも十分に現世救済コンテンツなのだが、ふとある考えが浮かぶ瞬間が訪れる。
「アイドルになりてぇ…」
本気で実現させると完全にヤバいやつだ。その辺のバランス感覚はまだ残っていたので、ある方法を考えた。まずは下の動画をみてほしい。ライブが始まるまでで良い。
ライブ前に謎の装置にカードをセットして変身しているのがわかるはずだ。あれはアイカツシステムと呼ばれる装置で……とりあえず変身出来る!
これが我が家のトイレに実装されたので下の動画を見てほしい。
トイレに行くだけでアイドルになれるぞ!!流石に変身は出来なかったけど。
賢明なる方には動画だけで大体の構成と仕組みがわかったと思うが、トイレの明かりが点いた状態でドアを閉めるとアイカツの変身時の音楽「芸能人はカードが命」が流れるというシステムだ。煩い時にはボタンを押したら音楽が止まるぞ。
トイレから出たときにも鳴ってくれるので、トイレの電気を消し忘れ無くて済む。実はそれがメイン機能でもある。引っ越してからの消し忘れ頻度があまりにも高いので作ることにしたのだ。アイドルにもなれるし。
構成が分かれば誰でも作れるので、メモを書いていきたいと思う。
アイカツ装置をつくろう
基本的にシステムの処理部分は今流行のArduinoの一種Arduino Nanoを使っている。
ArduinoはC言語ベースのプログラムを書くことで、繋いだ機器からデータを受け取ったり制御したりできるマイコンボードだ。最近初めたのだが、プログラミングは学生時代以来、電子工作に至っては小学生以来の自分でも簡単におもちゃが作れて楽しい。
今回用意したものを下の表にまとめた。リンクでお店に飛べるぞ。
工具等は入っていないので適当に見繕ってほしい。最悪ハサミがあれば作れると思う。
Arduino Nano(コピー品) | 1つ400円くらい | Arduino純正と機能は同じ |
DF-Player | 400円 | SDカードのMP3を再生できる |
リードスイッチ | 250円 | 扉の開閉を検知 |
ブレッドボード | 200円 | はんだ付けなしで配線回路が作れる |
CDSセル | 30円 | 明るさを抵抗値に持ち変える |
押しボタンスイッチ | 100円 | ダイソーで買いました |
micro SDカード | おうちにあるもの | 適当で良いはず |
USBケーブル | 110円 | mini-B端子なので注意 |
電線 | どこかにあるもの | 適当で良いが |
スピーカー | 300円 | 実店舗で200円だった |
USBピッチ変換基板 | 130円 | USBケーブルからブレッドボードに電源を。 |
モバイルバッテリー | おうちにあるもの | トイレにコンセントがあれば要らない |
Arduino系を普通に買うと3000円くらい~なので、上に乗ってるマイコン(250円くらい)を買おうと思ったが、コピー品が一つ400円ならマイコンだけ買う必要ないよね。
SDカードに入れたMP3を再生してくれるアイテム、DF-Playerはこのサイトを参考にした。極小アンプも別に用意していたが、プレイヤー内部のアンプで十分鳴らせるので問題なかった。
押ボタンスイッチとドア用スイッチはデジタル入力に、CDSセルはアナログ入力に繋いでやりましょう。今回はこんなんできるよーと紹介したいだけなのでソースは省略する(何か機会があれば詳細を書きたい)。ただし、プッシュスイッチだけオリジナリティがある?のでメモとして書いておきたい。
買ったのはこれ。
大きいボタンが欲しかった所にダイソーで安くて見た目が良いものを見つけたので、改造して使う。
押した感じだと、モメンタリ動作のスイッチが入っているようだったので今回の使い方にぴったり。
一度も電池を入れないまま分解。ごめんなLED。
元の基盤をどかしたりするのが面倒くさいので、スイッチだけ乗っ取る。線を表の電池用電極に配線することで穴を開ける手間を省いた。外側には結局開けるのだが。
この状態のまま回路を作っても、ボタンを押したときに元の回路にあるコンデンサに充電する動作が発生して正常動作しないし怖いので、コンデンサはニッパーでぶっ飛ばして破壊した。積層セラミックコンデンサだから大丈夫だと思う。※危険なもあるので良い子ははんだごて等で慎重に外そう!。ちなみに、上の写真だとLEDの左上にある部品だ。
組んでテストしている状態。
電池の蓋に穴を開けて線を入れなければいけなかったので、はんだごてで溶かして穴を開けた。皆さんは綺麗に仕上がる方法で処理してほしい。
まとめ
Arduinoを使うと、殆ど知識のない人でも、このようなおもちゃをあっという間に作ることが出来て自尊心にもいいし、ものづくりモチベーションが上がる。
ハードウェアもアマゾンでコピー品(Arduinoはその辺りが緩いので最高)を買えば数百円から始められるので、是非手を出してみてほしい。
上の本を買って始めたのだが、本当に基本的なプログラムの書き方や配線の仕方から書かれているのは勿論、後ろに公式リファレンスが入っていて便利だ。
来年はArduinoに限らずくだらないおもちゃをどんどん作ってノウハウを溜めて行こうと思う。
今回はアイカツの音楽を流したが、時々クラブミュージックに入れ替えたりしてトイレを沸かしているので、将来的にミラーボール等を増設してクラブ化することも出来る。
飽きるか、誰かが我が家に遊びに来てアイドルになるまで設置したいと思うので、遊びに来てほしい。